『60分間・企業ダントツ化プロジェクト』神田昌典
初心者向けの読みやすいマーケティング本において
日本に限って言えば、神田昌典氏を超える著者は
他にいないのではないかと思います。
”顧客感情をベースにした戦略構築法”と
副題にあるように、
神田氏が感情マーケティングと呼び、
今すぐ客はもちろん、様々なタイプの見込み客の
購買意欲を掻き立てて、
実際に「これ、買おう!」と決断させてしまう
戦略の立て方について書かれた本です。
ダイレクトレスポンスマーケティングは
今でこそ日本でもあらゆる業界で
メジャーな手法となっていますが、
こちらの本が出版された2002年当時は
認知度や普及度もまだまだの段階で、
実際に使いこなせている人は
ごくわずかだったのではないでしょうか。
神田さんのように英語もわかって、
アメリカなどのセミナーにも積極的に参加し、
内容を把握して、日本に持ち帰った後にも
きちんと結果を出せる人のみ
ダイレクトレスポンスマーケティングを利用して
たくさん稼いでいたのだと思います。
では、そのような限られた人にしかできない
ビジネス戦略かといえば全くそうではありません。
誰でも、基本的なことをしっかり学び、
他の人々と意見を出し合ってブラッシュアップし、
新しいアイディアを出し続けていたら、
必ずお客様の感情面にもアプロ―チすることが
できるようになり、相手の感情を刺激して
購買へと導くこができるようになるそうです。
1回読んだだけではチャートを
使いこなすようになれないので
手元に置いて、何度も読み返したいと感じました。
チャートはヒラメキや発想のためのツール
先日とあるビジネスの会合で、
コンサルタントの人がチャートを利用して
説明していたのを見て、
「あぁ、すごくわかりやすいなー。
今読んでいる神田さんの本と同じチャートだ。」
と思いました。
これまで触れる機会がほとんどありませんでしたが
コンサルティング業界では
チャートを用いることが常識なのでしょう。
神田氏がこの本で紹介してくれているのが、
「スター戦略構築法」です。
さすがですね!ネーミングも最適です。
- 商品
- 顧客
- 競合
- 収益シュミレーション
- タイミング
- メッセージ
この6つの要素を順番に思考していくと、
ゲーム感覚で事業戦略が作成できてしまうという
魔法みたいなツールです。
そして、繰り返し何度も
スター戦略構築法のチャートは
TO DOのようなチェックリストではなく、
発想のためのツールだと紹介されています。
ビジネスで成功している人は
特に神田昌典氏のように有名になっている人は
あまり苦労なく楽々「成功者」になったような
錯覚を覚えますが、たいてい違います。
スター戦略構築法のチャートを使う上での
効果的なテクニックとして紹介されている
「混乱を楽しみ、質問をつくる」の箇所を読んで
強く感じました。
いままで見ようとしなかった方向から、
短時間で、多面的に物事を見ると、頭は混乱する。
その混乱を楽しむことが大切である。
なぜなら、混乱はヒラメキへのシグナルだからである。
経営者はビジネスを成功させるために、
相当頭に汗をかいているのです。
チャートを使って、うーんうーんと頭を悩ませ
うまくいきそうなアイディアにトライしてみて、
失敗して、何が原因だったか考えて
またチャートを用いて新しい戦略を考える。
そんなことを毎日続けていると、ある日突然
アッ!と瞬時にヒラメキが降りてくるそうです。
私が学んでいるPMの主催者である加藤氏も
神田氏と同じようなことを言っていました。
たとえ経営者になるつもりはなくても、
副業で結果を出したかったり、
会社での実績を伸ばしたかったりする人は
スター戦略構築法のチャートが役に立つはずです。
私もまずはチャートを使って考える癖を
付けてみようと思います。
考えたことを図式化することによって
新しい視点やアイディアが生まれやすくなり、
思考が戦略となっていくのかもしれません。
60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法 [ 神田昌典 ]
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